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エアクリーナ(エアクリ)とは? | ||||||
人間には呼吸時にゴミを吸入すると困るので、鼻毛が付いています。 もちろん車にも鼻毛の役割をする部品が付いています。 インテークマニホールド(人間で言う気管)の入り口に設置されている、いわゆる鼻毛の役割をしているのが今回の主役である『エアクリーナ』です。 下の写真は私の車なのですが、ちょうど良い例となりますので説明に使います。 |
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エアクリーナの例 | ||||||
エアクリーナ、つまりゴミをキャッチする物を正式にはエアクリーナエレメント(エアフィルター)と言います。 通称エレメントやフィルターと言いますが、このエレメントはエアクリーナボックスの中に入っています。 つまり、エレメントを点検するにはエアクリーナボックスのカバーを外さなければいけませんね。 上の写真を例に取ると、エアクリーナボックスには計4つのボルト(ねじ)で固定されています。 この4つのボルトを取り外す(エアクリーナボックスに引っ付いてくる場合もあり)とこうなります。 |
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エアクリーナエレメント | ||||||
薄い黄緑色のカーテンのようになっているものがエアクリーナエレメントです。 エレメントは手で簡単に取り外せますので、目視で汚れ具合を点検します。 表と裏で汚れ具合が全然違いますので、 「表だけをみて、きれいだったからOKとしよう!」 何て事はしないでくださいね(汗) エアクリーナへの空気の入り口は基本的に裏側(下側)になるはずですので、取り外して裏側を確認しなければ点検の意味がありません。 せっかくですので、表側と裏側との汚れの差を20000kmほど使用したエレメントで見比べてみましょう。 まずは表側がこちらです。 |
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エアクリーナエレメントの表側 | ||||||
特に汚れているようには見えませんよね。では裏側を見てみましょう。 | ||||||
エアクリーナエレメントの裏側 | ||||||
何やら汚れている感じがしますねぇ。少し拡大して見てみましょう。 | ||||||
裏側の汚れ具合 | ||||||
なるほど、汚れ(黒くなっている部分)が目に付きますね。 エアクリーナは、非常に綿密な鼻毛だと考えてください。(下品ですが…。) 皆さんも空気が汚い所に長時間いると鼻が詰まってしまいますよね。 エアクリーナももちろん詰まってしまい、軽い呼吸困難※となりますので定期的に交換する必要があります。 ※出力低下、燃費悪化など 人間であれば鼻をかむだけですっきりするのですが、エアクリーナの場合はそうはいきません。 圧縮空気(強い空気)を吹き付ける事である程度の掃除はできるのですが、捕まえたゴミを離さないように作られているので、気休め程度にしかきれいになりません。 簡単にゴミを離してしまうと、インテークマニホールド(エンジン主要部)内にゴミが入ることになりますので非常に危険ですよね。 エアクリーナエレメントは車検時などに交換する事が多いですが、車検毎に交換する必要は普通ありません。 「エアクリーナが汚れていましたので交換しておきました」 と言われても、汚れを吸着する物ですから汚れていて当然です(笑) |
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問題なのは、汚れが多すぎて呼吸困難になっているかどうかです。 多少汚れていても、エンジンの性能には全然問題ありません。(気が付かないと思います) もちろん新品に越した事はありませんが、頻繁に交換してもそれほど効果が期待できる物でもありませんので覚えておきましょう。 参考までに、先程見ていただいたエレメントはまだまだ使用可能です。(20000km使用) 特に使用環境が変わらないと仮定すると、50000km程度まで普通に使用できると私は思います。(個人的な意見です) ただしエアクリーナボックスがエンジンルーム外に取り付けられている軽トラックなどの場合は、直接路面の粉塵を吸い込みやすい傾向がありますので非常に汚れやすくなっていますのでご注意ください。 吸気口率を高めたエアクリーナの交換を行うお手軽チューニングもありますが、エアクリーナエレメントだけを交換するタイプは少し注意が必要です。 というのも、エレメントの気密性(鼻毛の量)を少なくする事で吸気抵抗を減らしている場合が多いのです。 例えばこういうタイプです。 |
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ハイパフォーマンスエアフィルターの例 | ||||||
確かに吸気抵抗を減らすという目的だけに着目すれば効果はありますが、ノーマル状態でキャッチできていた細かな異物を捉える事ができず、エンジン内へ吸い込む事になります。 短期的な目で考えれば影響を感じる事はできませんが、エンジンオイルの汚れ・劣化が早まったりエンジン主要部品の摩耗が早まったりと悪影響は必ず付いて回ります。 所詮はエレメント、されどエレメントです。 メーカーもエンジンの燃焼効率を向上させる為に邪魔になる吸気抵抗は減らしたいと考えています。 しかしエンジンの耐久性などを考慮し、最終的にテストを重ねて量産仕様が決められているのです。 エレメントの気密性を下げる事で吸気効率を高めるというのは誰でも簡単に思いつく事ですから、あえてそれをメーカーが実施していないという理由を少し考えてからチューニングパーツの導入を決めましょうね。 ちなみに上のハイパフォーマンスエアフィルターは、現在私の車に取り付けられています(笑) 説明書きを見ているとしっかりとエンジンの保護を重視した上で、色々な工夫を行っているという事でしたので物は試しという事で取り付けてみました。(メーカーも実績がありますしね) 現状はエンジンオイルの汚れ具合も全く変化ありませんし、実際に高回転域で苦しそうだった吸気領域が少し改善されています。 まぁチューニングの世界は自己満足な部分が多いので、自分さえ納得していれば周囲に何を言われても関係ないって感じでしょうかね。 ただし何らかのトラブルが生じても、自己責任という部分をしっかりと認識しておきましょう。 決して人のせいやメーカーのせいにしてはいけませんよ〜 |
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